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Honda×Red Bull 8年の軌跡と、その先へ―岩佐歩夢が見据える未来とF1のリアル(金田特派員レポート)

  • 執筆者の写真: JALOX広報
    JALOX広報
  • 4 日前
  • 読了時間: 4分
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【はじめに】

12月20日、京都鉄道博物館にて、HondaとRed Bullがともに歩んできたF1参戦8年間を振り返るトークショーが開催された。このイベントは、両者が築いてきた挑戦の歴史を振り返ると同時に、その延長線上にある“次の世代”を強く印象づける場となった。


登壇したのは、F1ドライバーの角田裕毅選手、2025年スーパーフォーミュラ・ドライバーズチャンピオンであり、Visa Cash App Racing Bullsのリザーブドライバーを務める岩佐歩夢選手、そして3度のスーパーフォーミュラ・ドライバーズチャンピオンに輝いた山本尚貴選手。さらに、HRC(Honda Racing Corporation)の社長・渡辺康治氏、長年F1の最前線で戦ってきた田辺豊治氏も登壇し、総勢5名によるトークショーが繰り広げられた。


数あるトピックの中でも、とりわけ存在感を放っていたのが、今季スーパーフォーミュラ王者として確かな結果を残し、F1の現場で経験を積み重ねる岩佐歩夢選手だ。本記事では、弊社JALOXがスポンサーとして支援している岩佐選手を中心に、その発言や取り組みを通して、現在地と将来への展望を紹介していく。



【F1の洗礼を受けた一日】

岩佐選手が初めてF1マシンに乗ったのは、アブダビで行われたヤングドライバーテストだった。「F2のレースウィーク終わった直後だったので、完全にリカバリーできるかできないかくらいのところでF1のテスト丸一日だったので、もう首は終わりました」と振り返る。9時間に及ぶテストは、フィジカル面でのF1の厳しさを強烈に体に刻み込む経験となった。


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【現在地を越えるために】

現在、岩佐選手はリザーブドライバーとしてFP1走行、テスト、そしてシミュレーター業務と、多岐にわたる役割を担っている。その立場について岩佐選手は、「FP1専属ドライバーみたいになりつつあるのかなという風に思ってしまう」と率直な心境を明かしつつも、「でも自分が目指しているのはそこじゃない」と言い切る。「今自分が得てきている経験というものに対して、この次のステップに行きたいという気持ちがどんどんと高まっていっています」と、その視線は常に先を見据えている。


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【2台のF1、その本質】

アブダビGP週末にドライブしたVisa Cash App Racing BullsのF1マシン(VCARB02)と、グランプリ終了後のテストで乗ったRed Bull RacingのF1マシン(RB21)の違いについては、極めて具体的な分析が語られた。「全体、本当に何もかも、セットアップもそうですしドライビングも纏めやすいのはVCARB02かな」と前置きしながらも、低速コーナーでの挙動については「ホイールスピンしてリアが滑った時のコントロール性はRB21の方がちょっと良かった」と説明する。一方で、「RB21の方が…セットアップ、車のバランスをアジャストしていったときに、ちょっとキャパシティが狭いなという印象もあった」と語り、「その捉え方・考え方によって乗りやすい・乗りにくいというのがある」と両車の違いを冷静に整理した。「基本的には、パッと乗って感じるのは『全然違う車だな』という感じですね」と、その言葉は率直だ。

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【裏側から戦う役割】

シミュレーター業務についても、岩佐選手は現場目線で語る。「FP1、FP2のバックグラウンドでシミュレーターを走らせて、エンジニアがテストしたいセットアップのアイテムを評価して、データを残すというのをずっと繰り返していました」。その効果については、「少なからず影響はしているなという風には思いました」とし、「シミュレーターを実車のパフォーマンスに影響させるポジティブな部分が今すごい伸びてきている」と、近年の進化を実感として語った。


角田裕毅選手も、VCARBドライバー時代には「岩佐選手がこういうこと言っているから、というのをエンジニアとのミーティングで結構話し合います」と明かし、岩佐選手のシミュレーターでのフィードバックがレース週末のセットアップ判断に活かされていることを認める。


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【支える覚悟、託す期待】

HRCの渡辺康治社長は、岩佐選手を含む若い日本人選手たちについて「簡単な世界ではない中で、人間としても強くなってきている」と評価する。サーキットで顔を合わせるたびに成長を感じる存在であり、「将来が本当に楽しみ」と期待を寄せ、「我々としてもできることはやっていきたい、しっかりとサポートしていきたいと思っています」と覚悟を示すメッセージを送った。


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【その先へ進む決意】

トークショーの最後、岩佐選手は集まったファンに向けて力強く語った。「まだまだ上がありますし、自分自身まだまだ強くて速いドライバーになっていけると思います」。その言葉どおり、HondaとRed Bullが築いてきた8年間の延長線上で、次の物語を担おうとする存在が、確かにそこにいた。


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【おわりに】

HondaとRed Bullが歩んできたF1参戦8年間を振り返るこのトークショーは、過去を語るだけでなく、次の時代へと視線を向ける場でもあった。その中で岩佐歩夢選手は、結果と経験の両面で着実に存在感を高めていることを印象づけた。

角田裕毅選手やHRCの渡辺康治社長の言葉からも、その成長が確かな評価につながっていることが伝わってくる。京都鉄道博物館で交わされた言葉の数々は、静かに、しかし確かな力で、次のステージへと進む岩佐選手の歩みを後押しするものとなった。


JALOX 特派員 金田


 
 
 

5件のコメント

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ゲスト
2日前
5つ星のうち5と評価されています。

結果だけでなく、思考や役割まで丁寧に描かれていて、岩佐選手がいまF1の現場でどんな存在なのかがよく分かりました。

表に出にくいシミュレーター業務やフリー走行での積み重ねが、確実にチームを前に進めていることに胸が熱くなります。

“まだまだ上がある”という言葉を、これほど説得力をもって言える選手は多くないと思います。

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ゲスト
3日前
5つ星のうち5と評価されています。

Ayumu & Yuki 😍😍😍

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ゲスト
3日前
5つ星のうち5と評価されています。

This is what I'm waiting for!!!

Great job, JALOX!

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ゲスト
3日前
5つ星のうち5と評価されています。

Thankyou JALOX

We all stand together behind Ayumu🫶

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ゲスト
3日前
5つ星のうち5と評価されています。

ok. this is sick

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